「ぴえん」という病 / 佐々木チワワ (2021) ... dasa
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Last update: Jan. 26, 2026, 8:28 p.m.

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歌舞伎町やトー横キッズって、もっと悲劇的な社会問題だと想像していたけれど、著者は”中の人”の視点でそれを文化だと語る。見方が変わった。
とはいえ悲劇的な末路をたどる人も少なからずいるということだけれど、一体だれが一番得をしているんでしょうか。現代の文化の一つとして歌舞伎町やぴえんが存在していて、その文化に憧れて若者がキャストあるいは客として参入してくるというのはわかった。著者の言い分ではおそらく、だれが扇動するでもなく資本主義の中で社会が発展してきた結果がこれ。まあ文化ってそういうものか。でも文化と社会問題の線引きが難しいな。立ちんぼみたいな売買春を断罪することは一見簡単だけれど、たとえば売る側の生きがいが推し活にしかないなら許容されてもいい?あるいは一歩引いて、そういう行為を放置することは、不本意な売買春をより多く招いたり、街の治安を悪化させたりするからやっぱり容認すべきでないか。

テンポよく話が進んでいくし、新鮮で面白かった。Amazonのレビューにはこっぱずかしかった、という記述があったけれど、自分には田舎者の自分には、まったくわからないまでは言わないにしても、かなり異文化の話で、そう感じる隙はなかったな。

ところでタイトル、「ぴえん」がなぜ病なのかはよくわからなかった。要所要所で、「ぴえん」をはじめとする歌舞伎町やZ世代の若者の単語がいくつも辞書調に解説されるのだけれど、「病」は定義されていなかったな。「ぴえん」という文化のほうが適切な気もする。それこそ、「ぴえん」を社会問題だと感じている層を読者にするために、キャッチーなタイトルをつけたのかも。

Comments

... yuta Jan. 29, 2026, 9 a.m.

当事者になるとやっぱりカウンターカルチャーは認めたくない気持ちが芽生えてしまうのが悲しい
ヒッピーの文化とか、トー横とか、グリ下とか
ただ、これは既得権益を享受してる側が、その社会を壊そうとする動きに対して抑圧してるだけなのかも

... yuta Jan. 29, 2026, 9:03 a.m.

社会になじめなかった人でも、お金による消費活動によってつながりを持てるのはある意味資本主義の強みでもあると思う
本来福祉につながるべき人や、警察権力などに守られるべき人に対して、ファミレスやネカフェ、性風俗などがセーフティネットとして機能してしまっているという現実がある気がする